業界分析

スマートホームには様々な業界が参入している! リスクを回避してより快適に使おう

世の中の IT 化により、スマートホームは様々なライフスタイルやニーズに応じたサービスをIoTで実現しています。スマートホームは、家の中に先進技術を取り込むことにより、私たちの生活をより快適・安全にしてくれるサービスです。
スマートホームは、スマートスピーカーの登場で私達の生活をより豊かに、個人のニーズに適した形で対応してくれます。スマートスピーカーはユーザーの声を自動的に認識して、ユーザーに代わって家電製品を操作してくれたり、インターネット上からユーザーが欲しい情報を探して答えてくれたりします。スマートホームはIT業界や家電業界、不動産業界といった様々な業界が入り乱れています。今回はスマートホーム業界について解説していきます。

スマートホームとは

スマートホームは家電製品や電気等のエネルギー、照明やカーテン、鍵などのセキュリティなどをスマートスピーカーの音声認識を通じて一元的にコントロールすることができます。
欧米では「コネクテッド・ハウス」とも呼ばれています。
話しかけるだけで家のあらゆるものが自動的にコントロールできるので、消費者視点からはSF映画のような世界に感じられるかもしれません。しかし、ビジネス視点で見るとスマートホームはIT業界や家電業界、不動産業界といった様々な業界が入り乱れる戦略的要所ともいえるでしょう。

入り乱れる業界

スマートホームにおいて入り乱れる業界を紹介します。

家電業界

1つ目は「家電業界」です。

パナソニックはスマートHEMSやスマート家電を、海を越えた韓国のサムソンやLGはスマート家電を繋ぐスマートホーム用製品を展開しています。家電産業界のスマートホームで代表的なものを下記に紹介します。

・シャープ:ホームアシスタント、シャープスマートホームソリューション
・ソニーと東京電力:TEPCOスマートホーム
・パナソニック:新しい住環境サービスの開発プロジェクト「HomeX」を発足
・Cerevo:面白いIoT家電を続々と開発
・サムスン:SmartThings
・LG:SmartThinQ Hub

不動産業界

2つ目は「不動産業界」です。
不動産業界では、ハウスメーカーがスマートホームへの動きを見せています。大和ハウス工業は様々な住宅設備や家電がIoTを活用することで繋がるプロジェクトを開始しています。オープンハウスはソフトバンクグループと共同でプロジェクトを行っています。
不動産業界のスマートホームで代表的なものを下記に紹介します。

・大和ハウス工業:Daiwa Connectプロジェクト(Google Homeによる音声操作ができる住宅を目指す)
・ミサワホーム:LinkGates(従来のスマートHEMSに加えIoTを活用してライフサービス機能をワンストップで提供)
・オープンハウス:MASACASA!(IoTやAIなど最先端技術の実証実験の場として既存の枠組みにとらわれずアイデアやテクノロジーを“1つの家”に結集することでイノベーションを生み出していくプロジェクト)

IT業界

3つ目は「IT業界」です。

IT業界では、続々と音声で操作することができるスマートスピーカーが登場しています。スマートスピーカーは、音楽やラジオの再生、家電の操作、メッセージ送受信、ニュースや天気情報の案内など、毎日の生活に役立つ機能を提供してくれます。代表的なものを下記に紹介します。

・Google:Google Home(Google AssistantというAI音声アシスタントを搭載)
・Amazon:Amazon Echo(AlexaというAI音声アシスタントを搭載)
・Apple:Home Pod(SiriというAI音声アシスタントを搭載)
・LINE:Clova WAVE(CLOVAというAI音声アシスタントが搭載)音楽やラジオの再生

スマートホームが注目を浴びる理由

スマートホームが注目を浴びる理由は以下の通りです。

次世代ユーザーインターフェース

1つ目の理由は「次世代ユーザーインターフェース(UI)」です。

UIとは、一般的にユーザー(利用者)と製品やサービスとのインターフェース(接点)すべてのことを意味します。
Google HomeやAlexa、Siriなどの「音声アシスト」は、次世代ユーザーインターフェースといえるでしょう。
音声アシストは両手が塞がっていても操作できるというメリットがあります。たとえば、洗い物をしながら声で家電を操作することができます。
音声認識技術や自然言語解析技術が進み、より正確に人間の言葉を把握できるようになれば、操作時間は手動操作ではなく圧倒的に音声操作の方が短くなるでしょう。

AI

2つ目の理由は「AI」です。

スマートスピーカーやIoTなどのデバイスは必ずクラウド上にビッグデータを蓄積しています。そのビッグデータをAIによって分析できるような環境が整いつつあります。
キッチンやリビングルーム、寝室といった住宅内の様々な場所の家電・住宅設備のデバイスなどがクラウド上のAIに繋がれば、住民の行動データ・趣味・心理状態を把握し、将来は「悲しんでいると音楽を流してくれる」といったことが可能になるかもしれません。

One to One

3つ目の理由は「One to One」です。

One to Oneとは、顧客一人ひとりに合わせたマーケティング手法です。誰に対しても画一的なマーケティングを行うのではなく、顧客それぞれの興味関心に合わせたマーケティングを行います。
消費者の行動はある程度インターネット上で追える一方、リアルの世界で消費者が何をしているかを把握することは難しいです。SNSやGPSなどによって断片的に把握することはできますが、それはインターネット上の消費者行動把握の延長線上といえます。
スマートホームの場合、リアルの世界の消費者行動データを把握することができるため、消費者の本当の姿を見る事ができるでしょう。
スマートホームによって得られる個人サイドに近い情報は以下の通りです。

・室内空間情報
・思考や趣味
・生活パターンやリズム
・ライフイベントなど

スマートホームによって得られた情報を企業サイドが活用することで、消費者が本当に求めているニーズを予測し、消費者が最も欲しいと思ったタイミングで最適な推薦を行うことができます。これこそがOne to Oneマーケティングの実現であるといえるのではないでしょうか。

スマートホームから蓄積される個人情報漏洩リスクを避ける方法

2017年、ロボット掃除機ルンバの開発メーカーiRobot(アイロボット)は、「ルンバの間取りデータは将来的にスマートホーム向けデバイスと通信して活用できると考えている」とコメントしました。同時に、ルンバで収集した部屋の間取りデータ販売を検討しているという報道を否定しています。
国内外で取得したIoTデータの活用・流通が広がりつつありますが、こうしたデータ活用には個人情報の漏洩リスクが付きまといます。インターネット上で繋がっている以上、漏洩リスクを完全にゼロにすることは難しいでしょう。そのため、スマートホームの拡大やIoTデータの流通と同時に情報漏洩リスクへの対策は必須となります。

個人情報漏洩リスクを避けるための項目は以下の通りになります。

家の中にインターネットに接続する機器がどれだけ存在するかを洗い出す

1つ目は「家の中にインターネットに接続する機器がどれだけ存在するかを洗い出す」ことです。

家の中に設置された各種デバイスをインターネットにつなぎ、さまざまなデータを外部とやりとりすることで、各種サービスを実現できます。パソコンをインターネットに接続すると、ウイルス感染リスクが生じます。これと同じリスクが家の中に設置したあらゆる機器で発生し、悪意あるハッカーに乗っ取られ、悪用される可能性があります。

スマート家電を置かなければ大丈夫というわけではなく、近年の家電製品はユーザーが知らない内にいつの間にかインターネット接続しているものも多くあります。たとえば、Wi-Fiにつないでインターネットにアクセスするゲーム機や家庭用プリンター製品、テレビ製品などです。私達が考えるよりもはるかに多くの機器が家の中からインターネットにアクセスし、外部の攻撃から無防備な状態でいるのです。攻撃を避けるためにも、インターネットに接続する機器が家の中にどれだけ存在するかを洗い出しましょう。

ID/パスワードが適切に設定されているか確認

2つ目は「ID/パスワードが適切に設定されているか確認」することです。

パソコンのパスワードは定期的に変更していても、プリンターやテレビ、WEBカメラのパスワードを変える人は少ないでしょう。それ以前に、パソコンと同様にユーザーIDとパスワードが設定されていることすら知らない人がほとんどです。
この場合、工場出荷時に設定されたデフォルトIDとパスワードのまま使われているため、不正アクセスの標的になります。そうならないためにも、ID/パスワードが適切に設定されているか確認しましょう。

ソフトウェアは最新のものにアップデートされているか確認

3つ目は「ソフトウェアは最新のものにアップデートされているか確認」することです。

ソフトウェアのアップデートを怠り、古いバージョンのまま使い続けていると、ソフトウェアの脆弱性を狙った攻撃の対象にされてしまいます。そうならないために、ソフトウェアは最新のものにアップデートされているか確認しましょう。

まとめ

スマートホーム業界について解説してきました。以下、まとめとなります。

・スマートホームは様々な業界が入り乱れている
・スマートホームによって得られた情報を企業サイドが活用することで、One to Oneマーケティングの実現可能となる
・スマートホームを快適に行うために個人情報漏洩リスクを回避する

スマートホームは音声や蓄積データにより、個人が本当に欲しい時に欲しい情報や音楽などを提供してくれます。様々な業界が参入しており、進化していけば更に快適な生活やサービスを私達に提供してくれるでしょう。しかし、快適さと同時に個人情報の漏洩リスクは高まっていきます。家全体と連携するスマートホーム機器が乗っ取られてしまうと、悪意ある人に家中の家電や個人情報が乗っ取られてしまいます。そうならないために、各個人がリスク回避を行って、各業界が提供しているより快適なスマートホームのサービスを利用しましょう。

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